| 4月10日、在パース日本国総領事館の新総領事に着任した 安井兵典氏にパースの印象や在任中の抱負についてお話を伺った。 | |||||||||||||||||||||||||
| Q：ご着任された時のパースの印象についてお聞かせください。 私のオーストラリアに対する印象が最初に作られたのは、30年近く前にメルボルンに着任した時です。当時はまだ日本人もそれほど多くはなく、日本語がようやく普及しだした頃でした。その後もキャンベラで仕事をしましたが、その時から見ると日豪関係はものすごく発達して、緊密化してきたということは非常に印象づけられました。私の中でパースという街は、静かで平和な美しい街というイメージだったのですが、今回初めて来てみて、オーストラリアの元気さのもとがパースにあるな、という印象を得ました。資源部門が好調なおかげもあるのでしょうが、全体的に非常に活発で、歩いているオーストラリアの人々も自信に満ちているような感じがします。高級車の多さにも驚きました。そういう意味では、オーストラリアの、特にパースの所得水準が非常に高くなっているんだなという印象です。 Q：パースでの余暇はどのように過ごされていらっしゃいますか。 今は、週末はショッピングです。あとは、公邸が非常にきれいな所にあるので散歩でしょうか。カモや黒鳥などを見ると、「ああ、パースにいるんだなあ」と実感します。家のテラスにいると、尾長のような白と黒の小さな鳥が歩いて追いかけてくるんですよ。ここでは自然と人との距離が近いように感じますね。ムンバイでは週に一度ゴルフをしていましたが、パースは環境も整っているので時間があればプレイしたいと思います。また、ミクロネシア在任中にやっていたシュノーケリングなどもできたらいいですね。 |
 パース在任中の抱負を語る安井総領事
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| Q：
在任中の抱負をお聞かせください。 総領事館の存在は、困った時に助けになる、日本の市町村の役場の役割をするという、在留邦人に密着した仕事がまず基本にあります。その上で、オーストラリアとの経済や文化交流を強めていくということですね。往々にして在外公館というのは近づきがたい印象を持たれがちですが、もっと身近なものだと思っても らえるような活動をしていきたいと思っています。テロなどが少なかった昔に比べ、今日では警備がますます厳重になってきているということが大きな障害として挙げられますが、それをいかに克服していくか、みなさんと接触する機会を増やしていくか、ということが大切になってくると思います。コミュニティの活動にはなるべく参加していきたいと思っています。 その他、日本人とオーストラリア人との友好関係において、戦争時のわだかまりというのが残っているので、そういうものを少しでも解消していけたらと思っています。それが最大の目標ですね。一代での解決は難しいと思うので、何代もかけて取り組まなければならないとは思いますが、日豪がもっともっと友好的な関係を築けるようになってもらいたい。これだけ日本語が学校で教えられ、JETプログラムでもたくさんのオーストラリア人が日本へ行き、経済関係でも必要不可欠な国になってきている中、依然としてそうしたわだかまりが残っているのは残念です。それをどうしたら解消できるか、どうやって乗り越えていけるのか、ということを考えていきたいです。国レベルでの外交ももちろんですが、それだけではなく、人と人との個人レベルでのアプローチを行なっていきたいと思います。 Q：本誌の読者へメッセージを一言お願いいたします。 |
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