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 「知るかよ。そんなこと。」
 MADISONがどんなことをジェザにされていたとしても、彼女が無事でさえいてくれたら僕は大丈夫でした。もちろん、そんなこと考えるだけでも耐えられませんでしたが…。
 「MORIO、とにかくジェザに直接話すのは無理だ。そんなことしたら仲間がいると思ってMADISONをかえって危ない目に合わせてしまうことになる。おまえの気持ちは分かるけれども、ここはひとつ別の方法であいつの居場所を突き止める以外にないな。」
 「ビリジアンメタリックの線は?」
 「オレもそれしかない気がしていた。明日、警察の振りでもして調べてきてやるよ。」

 「チャーリー…。」
 「なんだよ、気持ち悪いやろうだな。男のくせにめそめそしやがって。」
 「いや、ただお礼が言いたくって。」
 「オレはまだ何にもしちゃあ、いないぜ。」
 「でも、すごくセンスがいいよね。こういうことを見るポイントというか…。」
 「ここで働く前のオレの仕事、おまえに言ってなかったっけ?」
 「もしかして探偵?」
 「刑事だったよ。殺しの。」
 そう口にするチャーリーの横顔から、一瞬、だらしない飲んだくれの影が消えていたのは確かでした。

つづく