ここ最近のパースでの暮らしを考えてみると、住宅価格と家賃の高騰、ガソリン価格や他の物価の急上昇と、あまり好ましくないものばかりだ。これまで、生活環境を含め、暮らしやすい街とされてきたパースのイメージも変わりつつある。しかし、そんなネガティブな状況にあるパースであるが、ここで出入国する人々の数はうなぎ登りであるという。街全体の人口増加によるものとも考えられそうだが、今回、政府から発表された国際線利用客数についての報告をここでちょっと紹介しよう。
国を出入りする人が多いということは、その国が如何に海外と関わっているのかを示しているのかもしれない。オーストラリア交通大臣のアンソニー・アルバニース氏の発表によると、「昨年、国際線での到着、出国者数は6%上昇し、約2千2百80万人に上り、年間で過去最高数となった(6月6日、The
Sunday Times on line)」ということだ。国全体の国際線利用客数から見れば、パースの国際線利用客は、シドニーの利用客45.6%に比べわずか10%であるということだが、パースでの入国者数は昨年、17%も上昇した。最近、オーストラリアでは、カンタス航空が燃料コストの高騰を理由に国際線のフライト便数を削減し、国際線利用者の減少が懸念されているが(カンタス航空およびジェットスター航空便は6月5日に日豪間のフライトの大幅減便を発表した)、アルバニース氏は「予想のできない世界経済や原油価格の上昇にもかかわらず、オーストラリアはまだ海外旅行先としての人気を保っており、多くのオーストラリア人は海外旅行を好み、海外での仕事を求めている」と述べ、国際空港利用者の増加への対策に積極的な姿勢を示している。
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