パースエクスプレスVol.123 2008年4月号

4月に入り、ようやく灼熱の日々もなくなり、秋を感じさせられるようになったここパースである。これからしだいに雨の日が多くなり、気温も下がり、冬に入っていくわけである。ところで冬というと、パースでも風邪を患う人が多くなるが、これが普通の風邪ではなく、インフルエンザとなると話は違ってくる。昨年の冬には、パースでインフルエンザが幼児を中心に猛威をふるい、3人の幼い命が失われたが、西オーストラリア(WA)州政府はこれを深刻に受け、今年、幼児に対し予防接種を無料で施すことを決定した。

ここ数年、インフルエンザはパワーを増し、予期も難しくなり、幼児や高齢者、慢性病を患う人への感染は致命的になるという。「WA州では毎年、人口の約10%がインフルエンザに感染し、200人以上が肺炎や心不全などを併発して命を落としているが、昨年(2007年)はその前年(2006年)の報告数の4倍の感染者が確認された(4月7日 The Sunday Times on line記事より)」という。そして、この度「WA州ではかつて例の無い、対インフルエンザ大キャンペーンの一環として、6ヶ月から5歳までの子どもに無料で予防接種を施すことを決定した(同記事)」というインフルエンザ対策に至った。WA州政府は、400万ドル(約3億8千万円)をかけてインフルエンザに対抗しようというわけである。

この報告によると、昨年は10人中4人がインフルエンザを患った計算になるが、恐ろしいことである。医者にかからなかった人もいるので、実際にはもっと多くの人が感染していたのだろう。もしかしたら読者の貴方もその1人ではなかったのではないだろうか。

 

 

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