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あなたの言いたいこと
Vol.167/2011/12

今回は、2人の子どもを持つ女性からの投稿です。



「おまえら、ぶっ殺す!」

パースに住み、3歳と5歳の子どもがいます。私も主人も日本人ですが、オーストラリアに住み始め、10年が過ぎました。2人の子どもはパースで生まれ、パースで育ちましたが、年に1回はおばあちゃんやおじいちゃんに会わせるため、日本に帰るようにしています。

この間、お友だちの家のホームパーティに呼ばれ、私と子ども2人でお邪魔してきました。大きなお家で、10世帯以上の家族が来ていました。パーティでは、親は親同士で子育ての話などに花を咲かせ、子どもたちは子どもたちで、おおはしゃぎで遊んでいました。

私はパーティに招待してくれた方しか知らず、来られていた方皆さんが初対面でした。子どもたちの年齢層は比較的小さい子ばかりで、まだヨチヨチ歩きの赤ちゃんもいました。その中に、1人だけ大きな子がいました。その子は男の子で、9歳でした。お父さんの仕事の関係で、パースにまだ来たばかりだと話していましたが、すごく礼儀正しい男の子でした。挨拶もしっかりして、大人には敬語で話し、小さい子にはおもちゃを譲っていました。

お昼から始まったパーティも夕方に差し掛かると、子どもたちもみんな気心知れて、とっても仲良くなり、時には行き過ぎたやり取りもありましたが、本当に楽しそうでした。もちろん、子どもたち同士の遊びですから、力の加減が分からなくなってしまうことなんか、度々あります。そんな中、その9歳の男の子は身体も大きく、他の子どもたちにしてみれば大きなお兄ちゃんと遊んでいる感覚や、その男の子も、小さな子どもたちと遊んで“あげている”といった配慮のようなものもあったのでしょう。面白半分にその男の子に向けてボールを投げ合っていた子どもたちが、最初の頃は男の子も優しく投げ返し、キャッチボールをしてあげていましたが、1対2が1対3となり、1対5ぐらいになってしまうと、手に負えなくなってしまったのです。

そんな時、1人の子が投げたボールが、その9歳の男の子の顔に当たったのです。確かに痛そうでしたが、鼻血が出ているわけでもなく、怪我をしたといった感じではなかったのですが、その男の子は顔色を変え、にらみ付ける様に4、5歳の子どもたちに向けて、こう言ったのです。

「おまえら、ぶっ殺す!」

胸を刺される思いでした。これが9歳の子どもから出てきた言葉なのか、と耳を疑いました。パースの教育が決して良いとは言い切れませんが、日本の教育、教育現場を疑いました。

<投稿者>匿名希望 40歳 女性