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あなたの言いたいこと
Vol.157/2011/2

オーストラリア人の男性との結婚について悩む日本人女性からの投稿です。

「偽装結婚」

とにかく、オーストラリアが大好きです。日本に比べてオーストラリアが良いとか、そういうことじゃなくて、オーストラリアにいる自分が好きで、そんな自分にしてくれたオーストラリア、特にパースが大好きなんです。大きな空に、透き通った海。自然がいっぱいで、きれいな街。人も助け合いながら生活して、思いやりも感じます。そんな所で生活していると、細かいことが気にならなくなり、大きな心で物事が見れて、優しい気持ちになります。

高校生の時に語学研修旅行でパースに1週間、専門学校を卒業した後、親の金銭的な援助で、1年だけ学生ビザでシドニーとメルボルンにいたこともあります。そして、2009年の12月にワーキングホリデー・ビザでケアンズ・インして、今はセカンドビザでパースにいます。
パースの郊外で約4ヶ月間、ファームで仕事をして、パースに戻ってきて直ぐの週末、イベントがありました。そのイベントで同郷の日本人の女の子と意気投合し、そのまま彼女のシェア先で飲み直すことになったんです。行ってみるとそこには、オージーのシェアオーナーと他にも日本人のシェアメイトが2人いました。その晩は結局、朝の5時まで飲んで、盛り上がりました。

2日後、友達となったその女の子から「ウチでBBQをやるから来ない?」と誘われ、またお邪魔しました。その時はシェアオーナーとその彼女しかいなく、その彼女も「ちょっと急用ができた」と言って途中でいなくなり、私とそのシェアオーナーの2人きりになったんです。でも、話もそこそこ繋がるし、親切だったので、嫌な思いもせずに2人でBBQを楽しみました。

1週間後、そのシェアオーナーからSMSで、「日本のアニメのDVDがあるから観に来ない?」との誘いを受けました。確かに、BBQの時に日本のアニメの話をしたけど、そんなにアニメに興味があるわけでもないので断りました。すると次の日、「美味しいワインを友だちからもらった。一緒に飲まない?」との誘いを。BBQの時にオーストラリアのワインは美味しいとは言ったけど、2日連続のこの誘いに“もしかして…”と思いました。
そのシェアオーナーの2回目のSMSには、とても悩まされました。誘いを受けるか、受けないかということではなく、将来のことについてです。パースが大好きで、できるならずっとここで生活がしたいと思っています。ビーチに行けば、みんながそれぞれの楽しみ方でリラックスして、夕方になれば綺麗な夕日を見ながら美味しいワインを飲んで。朝起きれば、清々しい朝日の下で散歩しながら、新鮮な空気をいっぱい吸い、仕事場でもみんな親切に対応してくれる。そんなパースでの生活を続けるためには、どうしなければならないのか、をです。
学生ビザに変えるということは、学校に行かなければならないし、お金も掛かる。かといって、ビジネスビザを取るなんて、ほとんどチャンスはない。ならば…。以前、友達と「国際結婚ってあこがれるね」と言いながら、オージーの彼を誰が最初にゲットできるか、と予想しあったこともありました。そこで、ふと『オージーとつき合って、結婚するのが、パースにいれらる最も近道なのかもかもしれない』と思ったのです。
そんな考えを頭の片隅に置きながら、思い切ってそのシェアオーナーの誘いに応じてみました。確かに、ワインはとっても美味しかったです。誕生日プレゼントでもらった、高価なものだったようです。次の日、律儀にお礼のSMSが入った時、私の心は更に大きく揺れました。『想い』が現実に、と思ったのです。当時、この『想い』はパースへの『想い』で、彼への『想い』ではありませんでした。

その週末、そのシェアオーナーとドライブに出かけ、海沿いのレストランでディナーを食べました。家まで送っていってもらい、別れ際に車の中でキスをしました。髭の剃り残しが唇に当たって、相手がいったん躊躇したのを今でもはっきり覚えています。そのシェアオーナーが彼氏になったのは、それから2週間後の土曜日でした。最初に会ってから、1ヶ月も経っていません。
彼は46歳でウェブ関連の仕事をしています。以前も日本人の女性と付き合ったことがあるみたいです。スキンシップは取りたいみたいで、どこでも手を繋いできたり、腰に手を回してきたりします。この間は、子どもの話になり、“私との子どもが欲しい”と言ってきました。実は、彼とキスはしていますが、最後まではしていません。
子どもの話は、私にとって『パースにいられる』という夢が現実へと変わる瞬間でした。驚きや喜びというより、力が抜けるような感じでした。今回投稿させてもらいましたが、この話は両親や兄弟、もちろん友達の誰にも話していません。話せば私の人格を疑われるんじゃないかと思うからです。でも、投稿というかたちであれば誰だか分からないかなと思ったのと、とにかく同じことを考えている日本人の女性がいっぱいいるんじゃないかと思ったから、思い切って書いてみました。

彼からのデートの誘いで感じた『想い』は、正直、オーストラリア、そしてパースにいられるという『想い』でした。今となっては、彼への『想い』も確かに感じてはいます。しかし、どちらが強いかと言われれば、答えが出せません。パースなのか、彼なのか。でも、パースにいるためには彼とのお付き合いを続け、結婚しなければならない。彼がいるからパースにいれる、そう考えると、彼の存在が一番なのかもしれませんが、結婚相手が彼じゃなければいけないのかと言われれば、はっきりとした答えが出せません。彼と結婚すれば、私はパースにいられる。これって、偽装結婚になるのでしょうか。悩んでいます。

<投稿者>匿名希望 女性/31歳