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7月26日から宮城県北部で起きた地震は、断続的に余震を繰り返し、人々を恐怖から今もなお解放していない。

情報伝達の迅速性を限りなく可能にしたインターネットだが、オーストラリアにいながらにして、日本の東北で"今"何が起きているのかをタイムラグなく情報収集できることは、インターネット様、様である。しかし最近、そのインターネット上に出没する巨大広告にどうしても目が止まってしまうのは、私だけだろうか。

では、その巨大広告とは。好青年が清々しい顔をして済みきった青空を見上げている、なんともさわやかな広告。柑橘系ジュースの広告? スポーツジムの広告? はたまた仙台青年会議所の広告? では、その広告の正体とは、消費者金融会社のものである。当然、これらの広告は昔からどんなかたちであれ存在してはいたものの、驚くことに広告サイズが尋常ではない。画面の四分の一をも占めているウェブサイトもある。見ないで通り過ぎることはまず不可能な程である。するとタイムリーなことに、7月27日付けのニュースで「大手消費者金融会社がサービス残業代35億円支払う」が目に飛び込んできた。

どうなっているんだ? 巨大広告、巨額広告費、サービス残業隠蔽、35億円。しかし、彼ら金融会社の広告費がインターネットの運営費となり、そのお金で我々へ情報提供をしてくれているのかと考えると、一概には否定できないのかもしれない。かといって、インターネットへの依存を立ち切るのもあまり現実的ではない。結果的には、バランスが取れているということなのだろうか。ふぅ〜、考えれば考えるほど、小生の頭では愚答しか思いつかないので、今回はこの辺で。

パースエクスプレス編集長
今城 康雄
2003年9月6日