「自分のために」

 快晴の2004年6月1日であった。エルサルバドルの新しい大統領の就任式は、午前中で無事終了。92年の内戦終結後、4人目の大統領誕生である。今回、新大統領となったトニー・カサ氏は39歳の若さである。 エルサルバドルを訪れたのは、実に5年ぶり。フリーランスとしてフォトジャーナリストの仕事を始めたのが92年のこと。99年までは2〜3年に1度、中米に足を運んでいたから、久しぶりの現地訪問だ。中米の北の端グアテマラに入ったのが5月初め。これまでと同じように、とりあえず(サバイバルの)スペイン語を思い出すために2週間ほど、個人レッスンを受けることにした。この1月半ばまではビルマ語で苦労していたから、頭の中が、英語、ビルマ語、スペイン語とごっちゃごちゃになっている。実のところ、頭の中が混乱しているのは、語学のことだけではない。中米訪問の主たる目的は、もちろん写真を撮ること。ところが、以前のように「思い入れ」で写真を撮ることができなくなっているような気がする。なぜかわからない。考えがまとまらない。これも混乱の一つ。

グアテマラにしろ、エルサルバドルにしろ、内戦前後と比べて、確かに変わった。どう変わったのか、自分の中で整理できないままで訪問してしまった。取材対象も変わったし、取材する自分も変わったのだから当たり前かもしれない。果たして、何が変わったのか。中米を離れる前には、なんとかその答えを見つけたいものだ。

 

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