「ナヌムの家」に暮らして −元「慰安婦」との1週間−その3

 「ナヌムの家」の生活は毎日、ほぼ規則正しく決まっている。朝食は7時半、12時きっかりに昼食、5時半前後に夕食。食事の後は、それぞれまったく自由に行動している。
 朝食が済むと、朴玉連(パク=オクリヨン)さん、裵春姫(ペ=チュンヒ)さんは、生活館1棟と2棟を結ぶ張り出しに座って、食後の一服を楽しむ。その横で、韓道順(ハン=ドウスン)さんが、手持ちぶさたに、ぼんやりと座る。
 金順徳(キム=スンドク)さん、李玉仙(イ=オクスン)さんは一時間くらい団らん室でテレビを見たあと、そのまま自分の部屋へ戻る。池石伊(チ=ドリ)さんは食後、誰とも口をきかず、自分の部屋へ。


 姜(カン=イルチュル)さんは極度にカメラを嫌がる。私がカメラを持っているだけで、すっ、とどこかへ消えてしまう。9人のおばあさんのうち、一言も話をする機会がなかったのは、金君子(キム=グンジャ)、池石伊、姜さん3人だ。まあ、それも仕方ないことか。
 


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