「縁」−ある司令官との出会いから−

  一通のエアメールが5月1日、タイから届いた。封筒に記された宛名に目をやると、妙に見覚えがある字だ。よく見ると、自分で表書きをした返信用の封筒だった。封を切ると、10cm×15cmほどのメモ用紙が一枚出てきた。ボ・ジョーからの返信だ。
 タイ・ビルマ国境では今も、果てのない「武装抵抗闘争」が続いている。53年目を迎えた闘争は、ついに世界で一番古い内戦となった。ボ・ジョーは、軍事政権の操る政府軍に抵抗を続けているカレン民族同盟解放軍(KNLA=Karen National Liberation Army)の第5旅団の司令官である。

 若いカレンのゲリラ兵3名に付き添われてビルマの山奥に入ったのは、昨年12月23日。山を下りてきたのが1月7日。目的はただ一つ、KNLAの7つある旅団のうちの一つ、第5旅団の司令官・ボ・ジョーに会うことだった。

 


This site is developed and maintained by The Perth Express. A.C.N. 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.