パースエクスプレスVol.106 2006年11月号


 スポーツ
  日本馬が1位2位を独占

メルボルンカップの歴史に残る接戦レース

1861年にスタートして以来、南半球で最も歴史があり、最大規模の競馬レースと言われているメルボルンカップ。その歴史、規模、賞金額から今では国民的行事となり、オージーたちに親しまれている。そして、来る11月7日、第146回メルボルン・カップ(G1、芝3200メートル、23頭立て)がメルボルンのフレミントン競馬場で大歓声の中開催され、日本の角居厩舎から2頭が参戦し、デルタブルース(岩田康誠騎手騎乗)が見事優勝した。さらに、ポップロック(ダミアン・オリヴァー騎手騎乗)が2位に入るという日本馬ワンツーの快挙となった。南半球のG1で初となる日本馬の優勝。また、海外G1で日本馬が1位2位を独占したのは、02年香港で行われたクイーン・エリザベス2世C以来2度目である。レースはデルタブルースが抜群のスタートから2番手の好位置でレースを進め、直線手前の残り400メートルから先頭に立った。ここからこの馬の特徴である持続する末脚で他馬との差をじわじわと広げ、後ろから追い上げてきた同じ厩舎のポップロックと馬体をぶつけ合う激しい叩き合いとなった。最後は半頭差でデルタブルースが競り勝ち、3着馬に4馬身半差という大差をつける日本馬2頭の戦いとなった。また、最も賞金の高いレースとして知られるメルボルンカップの優勝賞金は300万ドルで、2位は75万ドル。これは南半球の競馬レースの中でも最高額である。


地元の新聞「The West Australian」にも大々的に取り上げられた。
デルタブルース
父ダンスインザダーク、母ディクシースプラッシュ、母の父ディキシーランドバンド。鹿毛・牡5歳。栗東・角居勝彦厩舎所属。北海道・早来のノーザンファームの生産馬で、馬主は(有)サンデーレーシング。03年11月京都デビュー。通算成績21戦6勝。重賞は04年菊花賞、05年スポニチ賞ステイヤーズS、06年メルボルンCの3勝。

岩田 康誠 (いわた・やすなり)
1974年3月12日、兵庫県生まれ。32歳。栗東・フリー。91年に公営兵庫で騎手デビューし、2941勝。JRAでは99年11月、京都でイシヤクモンド(5着)で初騎乗。04年セントウルS(ビリーヴ)で重賞初V、04年菊花賞(デルタブルース)で中央G1初制覇。身長159cm、体重59.50㎏。


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