一方、今回の抗議行動を重く見た日本政府の町村官房長官は、3日の記者会見で「これは、日本船に不正な損害を与え、公海で合法的に操業するその乗組員の安全を害した許し難い行為だ」と述べ、このような妨害行為への対応を関係国に要求する考えを示した。日本は国際捕鯨委員会で承認された合法的な調査捕鯨を行っているわけだが、こういった違法な妨害行為に対し、反捕鯨国側は見て見ぬ振りをしているようにも思えてしまうな。国際捕鯨委員会の存在する意味も無くなってしまう。

今年6月、チリで国際捕鯨委員会の総会が開かれるという。ここでまた白熱した議論が展開されるのだろうが、何か進展が得られるのだろうか。これまで科学的な調査を進め、数多くの論文を提出して委員会で評価されている日本であるが、論理的ではなく、感情的に反捕鯨を主張する加盟国も多いようだ。どうも各国の文化が、鯨という動物をどう考え、どう扱っているかということにも起因しているようだな。今回の事件で、世の中には正論というものはあっても、そこに必ずしも正義はないと考えさせられたような気がする。

 

 

 

<筆者のプロフィール>
東京生まれの元祖ワーホリ。日本企業のエンジニアを辞職し、日豪で計3年間の修行の後、日本語教師となる。パース在住15年、日本語教師歴11年。ペンネーム「ブッシュウォーカー」。

 


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