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「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児、乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります」

日本のメディアのあちらこちらに表記されている断り文句には、疑問を通り越し、本当に感心させられた。驚いた。ちなみにこの文言は缶ビールに書かれていた断り文句。確かに注意を施し、良いものは良い、悪いものは悪いといった共通認識を促すことは大切なことだが、常識というものはないのだろうか…。

いやぁ、日本ではよく飲んだ、飲んだ。いつもなら限界まで飲むと、ゲロを吐くか、寝るか、のどちらかになるが、今回は止まることなく胃に何かをぶち込んでいた。最初に小ちゃんと目が合うと「さっさと座れよ」のちょい見。キャプテンの「老けたなぁ」の凝視。そして、マーちゃんの「太ったな〜」の唖然視。遅れて来たアッ君の「誰?」の軽視。店をかえてから、浜の「何しに帰ってきた?」のちらり見。そして、純の「落ち着けよ」の蔑視。極めつけは、最後に電話口の向うのミッチより「何時だと思ってんだよ」の叱責。どれをとっても最高の歓迎に独りトイレで号泣しました。

気が付けば、明け方。良の車で、帰路へ。当然、良からも「いい加減にしてくれ」の軽蔑。確かに毛細血管までアルコール漬けになった身体は、自分の意志とは相反するように動いていた。私がもし子を産めるのなら、あの状態ではお腹の子供に“悪影響を与えるおそれ”どころか“悪影響”そのものだとは思うけど、そんなことは常識の範囲っすよね?

パースエクスプレス編集長
今城 康雄
2006年1月12日