伊達親父の新米父親コラム「父親になった俺様」

其の24 年の瀬の夜中に一人で酒を飲みながら、ふと子供の寝顔を思い出して考えたこと

 大人は子供に何がしてやれるだろう。まず必要なのは、笑顔とやさしい言葉とたっぷりの愛情を与えること。そしてまた、時にはそれが金銭や高価な品物に形を変えざるを得ないこともあるだろう。厳しい目で見つめる愛情もあるし、与えるものが目に見えない財産、例えば教育であったり、子供にいろいろな経験をする機会を与えることであったり、また、一緒に釣りをしたり、ボールを蹴ったり、ままごとをする時間であることもある。
 そして、子供が成長するにつれて、次第に親達は知らず知らずのうちに、周囲からの素晴らしい評価と賛辞を期待し、その為に子供に対して必要以上に過大な期待をかけてしまうこともあるだろう。なぜなら、それが子供の将来の社会的成功に結びつき、それによって経済的に余裕のある人生を送ることができる可能性が大きくなることを、親は人生の経験から容易に想像できるからだ。普通に考えて子供の幸せを願わない親はいない。人生、金が全てではないのは分かっているが、そうも言っていられないのを一番痛感しているのも親である。

 だからこそ、子供には早い時期から見えない将来の為に、それなりの努力をすることを求めるのだ。でも、子供の無邪気な寝顔を見ていると、せめて今だけは幼い子供達だけが住んでいる、夢の国の中でそっと遊ばせておいてやりたいと思う。我々大人が入ることの出来ない、もう行き方すら忘れてしまった子供だけの夢の国。いつかは彼らも夢の国を出て、遥かな長い旅の始まりとなるこの道に立つだろう。そして、彼らも再び帰ることのない、私達と同じ旅人となるのだ。

 だから、今だけはこのままでもいいじゃないか。
 お前の笑顔を見ているだけで、お父さんもちょっとだけ夢の国に入れたような気がするからな。そんな気がしただけでも、俺は十分幸せだよ。

 最後に、家の大掃除の最中に本棚の隅で見つけた本にこんな詩があったので紹介する。なお、日本語訳は俺様が勝手につけましたので、文句言わないように。

Let us not take away
the dreams of children -
let them ride on the silver moonbeams
of imagination -
at least
until we can offer them
something better -

子供の夢をとり上げないで
幼き心の中だけにある
輝く月の銀の光に
そっと今夜も乗せてあげよう

せめて大人がこの子らに
もっともっと素晴らしい何か
与えてあげられる日が来るまで

(The Thoughts of Nanushka, Volume XIII / Nan Witcomb著より)

皆様、それでは良いお年を。



★クリスマスなどには子供達にどんなオモチャを買ってあげますか。年齢にもよりますが、子供はあまりにオモチャをいっぺんにもらうと、見向きもしないオモチャが出てくるハズですね。そんな時はクリスマスが終ったその日に隠してしまいましょう。1歳くらいまでの子供にとっては2〜3ヶ月隠しておけば、それはもう新しいオモチャ同然です。それ以上の年齢でも、興味のないオモチャはしばらく隠しておいてから与えてみましょう。こっそり誰かにあげるのもいいですけど。



This site is developed and maintained by The Perth Express. A.C.N. 058 608 281
Copyright (c) The Perth Express. All Reserved.