2001年12月

移民局の名称変更とその他の変更について

 オーストラリアでは国民総選挙をむかえ、ビザに関わる関係各社にとって移民省大臣ロドック氏が継続するのか、もしくは新大臣と共にビザの規定等の変更があるのかと興味深いところでした。しかし結果として、ロドック氏の継続が確定しましたが、いくつかの変更もあったようです。

 まず1つは、2001年11月26日より移民局の名称はDepartment of Immigration and Multicultural Affairs(DIMA)からDepartment of Immigration and Multicultural and Indigenous Affairs(DIMIA)に変更になりました。追加されたIndigenousはアボリジニを意味し、移民局の役割も1つ増える事になりました。大きな変更ではありませんが、大切な事と言えるでしょう。

 それから2つ目の変更は、重要なものといえそうです。テレビやマスコミのコマーシャル等で既にご存知だと思いますが、移民局は永住権保持者が市民権(Australian citizenship)を取得することを推奨しています。現在の永住権保持者は90万人程ですが、永住権取得後2年以上が経てば、市民権を得る権利が与えられるにもかかわらず、申請をしない人達がかなりの数でいます。その理由として、日本のように二重国籍が認められていない国の人達は、オーストラリアの市民権を得ると同時に祖国の市民権を失ってしまうことがあげられます。また、オーストラリア市民が外国の市民権を得た場合も同様に、オーストラリアの市民権を失うことになっていました。これを受けて政府は、改正法案を打ち出し、オーストラリア市民権保持者が他国の市民権を得ても、オーストラリア市民権を失わずに済むということを可能にしました。

 さらに、2001年11月からSkilled Independent (独立永住)ビザの受付・申請は、東京やシンガポール等にあった海外オフィスを閉鎖し、全てアデレードで行われることになりました。オーストラリアで学校を卒業した学生は、国内申請ができ、ビザ申請期間中もブリッジングビザを取得し、オーストラリアに滞在することができます。しかし、日本から海外申請した場合は、ブリッジングビザを申請・取得する事はできませんのでご注意下さい。

2001年12月
※ 掲載されている記事は、執筆当時の情報となっておりますのでご了承ください。

近年、移民法は度重なる変更がされてきました。よって、最新の情報を得るためにもビザに関する質問や悩みなどは、専門家(ビザコンサルティング)にご相談することをお勧めします。




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