●組み絵アーティスト ボナルドー睦子さんのある日
組み絵アーティストとして活躍するボナルドー睦子さん。和紙を使った創作活動を始めたのは、15年前西オーストラリア州北部のカナナラに住んでいた頃。オーストラリアの自然やワイルドフラワーを描き続け、パースをはじめオーストラリア国内外で数々の個展を開催。その後、ジェラルトンに住まいを移し、3年前にパースへ。温かな人柄からエネルギッシュな作品を生みだし続ける睦子さんの和紙作りのある日をご紹介します!
 

睦子 Bonnardeauxさん

手漉き和紙作り1日目
1日目/9:00am
睦子さんのお宅の緑溢れるステキなお庭で初日がスタート!そよ風を感じながら、外での作業はとっても気持ちがいい! 1回の和紙作りには3日間が必要。A3サイズの和紙が50〜60枚作られる。貴重な和紙原料の樹皮、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)は、日本からのお取り寄せ!
11:00am 水に2時間浸した樹皮の細かな塵やごみ取り。根気のいる細かな作業を笑顔で楽しそうに進める睦子さん。「ちゃんと取らないと紙が 黒くなっちゃうのよ」
1:00pm よく水洗いして、ソーダ灰で約2時間煮る。香ばしい香りが漂う。

2:00pm
ボウルにお湯を入れて、顆粒の「ねり」の材料を少しずつ加え、ネバネバの「ねり」作り。次の日まで寝かせる。
3:00pm
艶が出て黄金の輝きに変わっていく。煮終わった樹皮もそのまま次の日まで寝かせる。1日目終了!
 

 

手漉き和紙作り2日目
2日目/9:00am
一晩寝かせた樹皮を水洗いしていく。洗えば洗うほど白くなるので念入りに。その後、再び塵取りをして、水洗いする。腰が痛くなるほどの重労働。
11:00pm
叩き板の上に乗せた樹皮を肉叩きでトントン叩いて繊維をバラバラにし、再び水洗い。「肉叩きがちょうどいいのよ」 家にある道具で工夫された睦子流。
12:00pm
叩いた樹皮を少しずつミキサーにかけて、さらに細かな繊維にしていく。

1:00am
水の中にミキサーした樹皮とねりを少しずつ加え、100回づつよーくかき混ぜる。大変な作業が続くにも関わらず、笑顔の絶えない睦子さん。
2:00am
いよいよ、紙を漉く作業。「流し漉き」とよばれる日本独特の漉き方。真剣な表情の睦子さんがまず、ひとすくい。
揺すりながら平らにして厚くしていく。これを3回繰り返す。タプンタプンという音がしている時は良い状態だそう。素人がやると皺がよってしまう。職人技が必要!


1枚目の紙漉き完了! 樹皮の原料がどんどん変化して、この1枚の和紙になったという変化に感動!
5:00pm
この作業を繰り返し、漉いた紙をどんどん重ねていく。約50〜60回行い、紙漉き終了。このまま 一晩おいて水切りする。
 
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