豪州税関当局は、3月26日夜、パース国際空港発—シンガポール行きの便に搭乗予定だった愛知県出身の日本人男性(22)を環境保護・生物多様性保全法違反の疑いで逮捕したと発表した。男は、搭乗前に行われる手荷物検査の際に、カバンの中のプラスチック容器にマツカサトカゲ6匹をオーストラリア国外へ持ち出そうと隠し持っていたのを発見された。
今回の事件に関して、西オーストラリア税関のPaul O'Connor氏は、「無許可で野生動物を捕獲することは、禁止されており重大な罪で、裁判で有罪となれば最高で禁固10年、罰金11万豪ドル(約900万円)が科せられる可能性がある」と述べている。
去年8月には、同容疑者によるスカボロビーチ周辺における、野生動物の捕獲情報が税関に複数寄せられており、税関による内偵捜査が進められていた。パース裁判所は、同容疑者を4月11日まで拘留することを決めている。更に2004年にも、同容疑者は他の日本人と共謀して、南アフリカで同様の事件を起こしてことも判明している。
マツサカトカゲは、体長25〜35センチ程度で、オーストラリア内陸部に生息しており、日本では、ペットとして一匹あたり40万円前後で売られている。
また別件にて、2005年6月にも同様にパースから、コウホナガクビガメ24匹とマツカサトカゲ1匹を日本に郵送したとして、日本人男性(32)が逮捕されている。男は、インターネット上での販売を目的として、コウホナガクビガメを靴下に包み、郵便小包で日本に郵送したが、郵便局職員が異変に気付き、発覚した。カメ13匹は既に死んでいたという。
男は小包を投函した後、すぐに日本に帰国したが、去年6月26日にオーストラリアに戻った際に逮捕された。パース裁判所は、環境保護・生物多様性保全法違反の罪で、罰金2万4600豪ドル(約200万円)の有罪判決を言い渡している。男は、2000年にニューサウスウェールズ州でも同様の事件を起こそうとした。
そしてこちらも別件ではあるが、2005年8月には、タイ経由でシンガポールからブリスベン空港に到着した日本人男性(40)のカバンの中から、ニシキヘビなどの爬虫合計39匹が見つかり、オーストラリアへ持ちこもうとしたとして逮捕されている。
情報・写真提供:Australian Customs Service
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