[第7節] オーストラリアと日本のサッカー

確かに、足先の技術は器用さに勝る日本人の方がオーストラリア人より上のような気がする。しかし、興味深いことに、オーストラリア代表選手が所属するクラブを見てみると、世界でも錚々たるビッククラブが挙げられる。日本の代表選手が所属するクラブが、かなり貧弱に見えてしまうほどだ。これは、オーストラリア国内のリーグが今まで未成熟だったため、能力のある選手が活躍の場を求め、海外に行かなければならなかったことが原因している。しかし、最高位のリーグとして今後「Aリーグ」が軌道に乗れば、選手の流出も妨げられ、国内リーグのレベル向上にも直結することになるだろう。

最後に、『心・技・体』の“心”について、石田は淡々とこう話した。
「メンタル面については、日本でプレーしている選手の方が、競争意識を強く持っていると思います。ハングリー精神もAリーグで サッカーをしている選手より強いでしょう。
チームによっては、 ポジション争いもかなり熾烈です。でも、オーストラリアではま だその点については、シビアになりきれていないようです。自分がブラジルでサッカーをしていた時、練習中でも勝負がかかった ものに対しては絶対に力を抜かない。チームメート同士でも、勝負は勝負。勝つことしか考えていなかったです。そういった点で は、オーストラリアはこれからでしょうね」

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