8月に入り、日本はお休みモードとなり、帰省や旅行で各地に出かけた人も多いと思うが、そんな中、メディアにやたら登場してきたのが航空機事故のニュースだった。8月2日に起きたトロントでのエールフランス、エアバスの炎上事故を初めに、6日のイタリアでのチュニインター機の墜落、アテネ北部でのヘリオス航空機墜落が14日、16日にはベネズエラでウエストカリビアン航空機のエンジントラブルによる墜落、そして21日、カンタス航空の関西国際空港への緊急着陸の騒ぎも出た。誰もが気になることだと思うが、一体、航空機の安全対策というのはどうなっているのだろうか。なぜかまとまって起きる航空機墜落事故。連鎖反応で起こっているようにも思えてしまう(執筆中9月5日にも、インドネシアで墜落事故)。
筆者は、最近の航空機事故の多さが気になって、ちょっとネット上で調べてみたのだが、出てくるわ、出てくるわ。大事には至っていないが、細かいことを含めれば、裏ではこんなに問題が起こっているのかと、驚かされてしまった。まあ、世界各国には様々な航空会社があって、毎日、何百という便を飛ばしているわけだから、問題も出てくるだろうが、ちょっと多過ぎはしないだろうか。最近では、JALが頻繁に問題を起こし、国民から様々な非難を浴びているようだが、命を預けている乗客側にしてみれば、その気持ちはよくわかる。人為的なミスなら、安全対策が不充分であることを示してはいないだろうか。また、今回は世界でも安全性を誇る、カンタス便(成田—パース)にも問題が出たわけだから、客は、何を信じて航空会社を選択すればよいかということになってしまう。
さて、こうした事故に対して、国や航空会社はどんな対策を考案しているのだろうか。日本の国土交通省航空局HPでは、「航空輸送安全対策委員会」を設置し、「トラブルの要因、背景などの客観的分析による航空輸送の安全確保に係る課題を整理し、諸外国における取り組み等を踏まえつつ今後取り組むべき措置を議論する」としている。またJALでは、(1)全社一丸となって、安全意識の改善に取り組む。(2)ヒューマン・エラー防止のための手順やマニュアルの見直しと、その遵守の徹底を行う。(3)安全組織面の強化を図る。といった3本柱を骨子とした対策を進めているようだ。まあ、事故の直後というのは、会社側も緊張してピリピリしているから大丈夫だろうけど、問題は慣れてきた頃に起こりやすいということだろう。
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