月日が経つのは早いものである。このコーナーが始まってから丸5年が過ぎようとしている。これまで、いろいろ書かせてもらってきたが、今号で60回目となったところで、最終回とさせていただくことになった。今回は、これまでの記事を通じて筆者が思ったこと、感じたことを元に、これまで読んでいただいた読者の皆さんへのメッセージとして幕を閉じたいと思う。
このコーナーのコンセプトは、『最近、オーストラリア社会で起こったこと、注目されたことを取り上げ、それを日本のケースと比較、検証する』ということだった。実際、このコーナーに携わってから、「オーストラリアではこんなことが起きているが、日本でも同じようなことがあるんだろうか」といった事象を比較する毎日が始まり、その中からトピックを選択させてもらっていた。トピックの内容としてはなるべく一般的なものとし、多くの読者の興味を引けるものとした。残念ながらメディアに登場する内容にはネガティブなものが多く、社会の悪い部分を紹介するようなこともあったが、これも事実として読者に知っていただきたかった。また、筆者自身にも個人的な意見は多々あったが、それを記載することは、なるべく客観性を保つべきこのコーナーには妥当ではないので、控えさせていただいた。
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