予選リーグを突破して大いに盛り上がったオーストラリアのW杯も終わり、7月に入って国内もクールダウンしたかと思える。メディアもサッカーから他の話題へ焦点を移行しており、一般的な話題が多くなってきているようだが、そんな中で度々見聞きする話題に「子供の肥満」といったものがあった。太り過ぎの子供が近年、急速に増えていることが懸念されて、その対策に政府が乗り出しているようだが、日本やアメリカでも同じ問題が出ている。今回はこの「子供の肥満」について、その原因や対策に触れてみよう。
一般に「肥満」というと、食べ過ぎや、運動不足が原因といったことが頭に浮かぶだろう。中には、体質や内分泌の異常で肥満となる場合もあるが、ここでは一般の肥満のみを取り上げよう。筆者は、単純に肥満はエネルギーオーバーと考える。体に入ったエネルギーが運動などで消費されず、体に脂肪として溜まってしまうのが原因だろう。だからエネルギーの供給を減らし、体を動かせば肥満は解消されるはずだ。最近、オーストラリア東南部のビクトリア州政府は、公立の小学、中学、高校にある売店や自販機での砂糖入り炭酸系ジュースの販売を今年中に禁止することにしたというニュースがあった。確かに炭酸系のジュースは砂糖爆弾と言われるほど糖分が多いから、子供が毎日数缶も飲めば簡単にエネルギーオーバーとなるわけで、余分なエネルギーの供給を少しでも押さえようといった試みだろう。しかし無駄とは言わないが、これだけでは不十分ではないかと思える。やはりエネルギーのバランスを考え、家庭での食生活で高エネルギー食品を減らすこと、そしてエネルギーの消費のためにもっと運動を取り入れなければ、効果はあまり期待できないだろう。オーストラリアでも最近の子供は家でTVやゲームにはまって、体を動かさないことが多くなっているようだが、その分、学校の体育などで運動時間を増やすことも必要なのではないか。甘いジュースは以前からあり、ここにきて問題視されているが、肥満の原因はもっと生活全体に関係していると思うな。学校で頭を使わされる子供にとって、脳の栄養源となるのが糖分であることも忘れてはならない。
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