高温で乾燥した地帯が広がるオーストラリアの夏は厳しいが、何と言ってもビールが旨い季節でもある。夕暮れ時のパブなどに行くと、仕事の疲れを癒しに一杯やりに来る連中で賑わっているし、週末にビールを片手にバーベキューを楽しむ光景は、オーストラリアの代表的なイメージにもなっている。しかし、その反面、飲酒による事件も見逃すことができない。特に飲酒運転による事故等は、毎年のように問題となっている。
2月11日深夜、オーストラリアン・フットボールの名選手で地元パースのウエストコースト・イーグルスのキャプテンを務めるベン・カズンが、道路脇に設けられた警察の飲酒検査バスの手前約300メートルで運転していた車を降り、その場を去ったことが問題となり、後日、チームのキャプテンを降りることになってしまった。パーティー帰りの夜中とあって、過度の飲酒の可能性はあるが、本人からのコメントは無く、不明である。愚かというか、残念なことである。
一方、最近は日本でも、酒酔い運転に関わる法律を逃れるような行為が頻発するようになったという。1月末に兵庫県で起きた酒酔い運転事故(重軽傷7人)では、酒に酔った運転手が事故後、車を降りて逃走。翌日に出頭し「業務上過失傷害罪」の容疑で逮捕されたが、後日、酒酔い運転だったとされ「危険運転致傷」で起訴された模様。2005年1月に改訂された「危険運転致傷罪」が適応されると、懲役15年以下の重刑となるため「業務上過失致傷罪」の懲役5年以下、罰金50万円以下の罪で逃れようといった行為だった。まあこのような行為が判明すれば更に罪が重くなるわけだから、これもまた愚かなことだ。
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