其の27　で、結局、、、、

　いやー、ついに生まれましたよ2番目が。無事出産。4065gの男子。 生まれる前から方針としては性別は聞かないことにしていたんだけど、開けてビックリというプレゼント的な楽しみがある反面、一番苦労する点といえば名前。両方考えておかなきゃならないもんな。

　実は我が家の場合、女の子の名前は5分で決まった。しかし男の名前が決まらないったらありゃしない。なにせ前回でネタ出尽くしてる．．．というか、恵蘭の場合はほぼ一発で決まったから他に「コレだっ！」って名前の候補も考えたこと無かったのよ。イヤ、それにしても今回は色々調べたなー。赤ちゃんの名前辞典どころか、最後はネタ探しに百科辞典まで読みまくったよ。

　 それから、なぜか今回はカミさんとの意見と感覚的な食い違いがとにかく多かったな。唯一の基本的決定事項は、日本語でも英語でも何とかいけそうな名前ってことぐらいだったし。二人が異なる文化背景をもつ夫婦の場合は、やっぱりどこでも一番悩むところだと思うんだけど、とにかく、俺としては日本の俺様の両親もパースに住んでいるカミさんの両親も抵抗無く呼べそうな名前にしたかった。ちなみに抵抗無く呼べるってのは、もっとハッキリ言うと「なんとかまともに発音出来る名前」ってことだ。thがあったりrとlが連続で入るとやっぱり英語が出来ない人には難しいし、「りゅ」や「りょ」の音は日本語が出来ない人には難しい。

　そうそう、子供の名前を周囲に初めて言う時ってなんとなくリアクションが心配だよね。「名前はコレになったよ」って言った時に「．．．ふーん．．．。何それ？」って反応する人、ホントにいるからな。「なんかxxxみたいじゃん！」ってくだらないジョークにしたりとか、実にムッとくるよね。いや、力入れすぎて散々捻った結果がとんでもない誤算になってしまうことだってあるだろうし、中には好きな芸能人とかと思いっきり同じ名前つけちゃったりする人もいるんだろうけど、それでも結局は一番いい名前だと思ってつけるんだから周りからはあまりうるさく言われたくないよな？もちろん、あまりにも奇抜だったり漢字が難しくて書けなかったりしたら、将来子供がかわいそうだけどね。

　それにしても、世の中には本当に色々な名前があるもんだ。日本にいる俺様の友人夫婦は我が家より一ヶ月前に男の子を出産したのだが、そこんちの子の名前は「天」と書いて「あまん」と読むそうな。その友人曰く「この子が生まれた時に母親（奥さん）の容態がとても悪く、命の重さとはかなさを改めて実感した。そして生まれてきた子供の命は本当に天から授かったものだと思った。だから『天』にした」そうで、俺は素直に「お、いいじゃん」って思ったんだが、その反面「コレは反応も様々だろうなあ」とも思っていたら。で、案の定そうだった、とその友人は言っていた。露骨に怪訝な顔をした人もいたそうだが、名前ってのは親の子供に対する「想い」な訳で、この子供が生まれた時の気持ちはやっぱり親以外の誰にも分かるものじゃないと思うんだな。だからこそ、俺は素晴らしい名前だと思うのだが．．．。

　そういや、日本に行った時に自称英語がかなり出来るんです、という知り合いの知り合い（つまり他人）の日本人が長男の恵蘭の名前に対して「どうしてそんな変な名前なんですか」とか失礼なことを言いやがるので「あれ？Kaelanってこれ英語の名前ですよ。おかしいなあ、あなたにはそうは聞こえませんか？でも語源は*ゲーリックなんでスペルは様々ですけどね。それにランという音で終わる名前は日本にだってあるでしょ？字は違うけど親鸞聖人とか。この漢字の名前の書き方は中国語では主に女性の名前なんですけど、中国の古い言い伝えにある“幼い男の子の命を奪う女の悪魔”から命を守るためということで男の子が、小さい時は女の子の名前で呼ぶこともあるそうですから」と丁寧に説明してあげたら「そうですか．．．」と下向いて黙って下さいました。だから、お前の無知を基準に全てを判断するな！と、とどめを刺してやろうと思ったが、それも大人気無いんでやめました。つーか、その前の時点で既に大人気無いなー、俺（笑）。

　ま、それは置いといて、最近は日本でも常識に無かった名前が多いと言われるが、そう言う時代なんだからしょうがないんだろう。「待て、それはおかしい」と力説しているあなたの名前だって500年前は「ぷっ、これはまた妙な名前でござる。あっはっはっは！」と言われる名前だったかもしれない。時は移ろうのだ。諸行無常の響きアリなのだ。

　あ、息子の名前、リーアム（Liam）になりました。漢字だと「利阿武」です。とりあえず、ご報告まで。（* 昔スコットランドの辺りにいたケルト民族の言葉。ゴイデリック、またはQケルティックとも呼ばれる。）