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我が愛しの小坊主恵蘭もあっという間に二回目の誕生日を迎えた訳なのだが、二歳といえばとにかく人のやることは何でもやってみたい年頃なのだ。例えば俺様が歯磨きをしていると、必ず隣に来て歯を磨きたがる。これはいい習慣なのだが、俺様の「ガシガシ...うっ、オエッ!」にあわせて恵蘭も「オエッ」。おい、そんな余計なことまで真似すんな!サルかお前は!
とにかく、こんな風にこれくらいの年頃はお父さんのやることは楽しそうだから、な〜んでも真似したいのだ。しかも、言葉も動作も大抵は数回真似したらちゃんと覚えているから、小さい子供の記憶力は本当に驚きだ。以前は「はい、イカ」と言うと、ピッと頭の上で三角を作ったり(俺が教えた)「はい、キャプテン」と言うと「イエッサー」といって敬礼したり(これも教えた)こんな一発芸が中心だったんだが、ここで俺様が言っているのはこういった「動作」ではなく「行動」のことなんだな。
スポーツでも楽器でも仕事でも、確かにまずは上手な人の真似をすることから始まる。「学ぶ」という言葉も元々は「まねぶ」というマネをするという意味が語源と言われているくらいだからな。武道では「見取り稽古」という言葉があるくらいで、これは他の上手な人の稽古を見て学ぶということ、一種のイメージトレーニングで大事な練習の一つだ。しかし、年の若い初心者(学習者)は上級者の悪く言えば雑な態度とか良くない癖とか、そういう全然技術に関係ない様な下手に目に付く所のみを真似しがちで、そういった意味では幼い子供も全く一緒なのだ。 そういえば友人の幼い子供が、ある日リモコンを指差して「ファ○○○リモート」と言って両親を仰天させたそうで、どうも友人が遊びに来た時、リモコンが見つからずに「Where is a fxxx'x remote?!」とつぶやいていたのをしっかり聞いて「ああ、この物はこういう名前なんだ」と思ったらしい。他の知り合いの子供も、まだそういうことが分かる年齢ではないのに、ある日突然あらゆる単語にFワードやSワード(つまり英語で言ってはいけない下品な言葉です。念の為)をつけて話をするようになったそうで、どうもおかしいと思っていたら、なんとデイ・ケア(託児所)の保育士が子供の前で汚い言葉を連発していたという驚くべきケースもあった(余談だが、このデイ・ケアは他にも色々問題があって、現在政府調査機関の査察が入っているらしい。こういう所は一刻も早くライセンスを剥奪して欲しいものだ)。 先日、ある友人のパーティーで会った人の中に引退した元教師生活数十年という人がいた。その席の世間話の中で「今と昔とは生徒の問題は違う」という話題になったのだが、彼の「それは社会と大人が変わったからだよ」と言う言葉が実に印象的だった。確かに、大人がドラッグなんてやらなきゃ、子供だって真似しないわな。子供は親の鑑、社会の鑑とは良く言ったもんだ。
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