「ああっ」と言う間に、小坊主の恵蘭(ケイラン)も、なんと一歳になってしまった。もう一年かぁ。本当に信じられん。一年前には超取り扱い注意で、落っことしたら腹切る覚悟で抱えていた小さな生き物が、今や米袋より重い(いや、米袋じゃなくても良いんだけど、俺様的にはこれが一番わかりやすい)。

 さて、それでは現時点で一体小坊主はどこまで成長したのか、ダイジェスト。
1) ナマイキにもシャベルで花壇とかを掘る。
実は俺様の趣味は園芸だが、いつの間にか俺様のシャベルを奪って穴掘りをするようになった。右手のシャベルで掘っては左手で埋め、また右手で掘っては…。小坊主のガーデニング作業は永遠に続く。

2) ナマイキにも目の前の欲しくない物は手で叩き落す。
「ハイ、お水飲む?」バシッ!「恵蘭ちゃ〜ん、ゼリー食べる?」バシッ!「ほらほらケイランちゃ〜ん」バシッ!…、ええかげんにせんか、ゴルァ!

3) ナマイキにもお父さんの食べている物を欲しがる。
今、俺様がチャーハンを作っている事をヤツは確実に知っている。皿を手に持ったのを見るや否や、メチャクチャ速いハイハイでガーッと近づき、俺の膝にしがみついて立ち上がり「ばうぶあぶあばう〜」と手を伸ばす姿は、まるで獲物を狙うサメだ。思わず「デーデンデーデンデーデン♪」とジョーズのBGMを口ずさんでしまわずには、いられない。

4) ナマイキにも自分でスプーンですくって食べる。
これは結構驚いた。一歳にならないうちにこれを始めるとは思わなかった。しかも、うまくできない時はわざわざ親の手にスプーンをつかませて、すくってくれと要求する。だが、最終的にはやっぱり食べさせてもらった方が楽だと気づいて、テレビを見ながら何もせずに口を開けて待っている。出来るんだったら自分で食えよ。

5)  ナマイキにも食べたくない物は口から出して、椅子やカーペットにすり込む。
しかもその手でお父さんとお母さんにしがみつくな!ついでにお母さんの頭なでるな。その手を自分の鼻の穴に入れてからお父さんの口に手つっこむな!

 ざっと挙げるとこんな感じだな。つまり、これだけの行動が出来るという事はかなり人間に近くなってきたという事だ。
 こういう風に言うとまた勘違いして怒る人もいるかもしれないが、人間の一番の特徴というのは「複雑多様なコミュニケーション手段を持ち、必要に応じた道具を自由に作って使いこなせる程に、脳と神経が他の動物に比べて著しく発達している動物」という事ではないかと思うんだよ。だからカミさんに昔「なんであんたはスグにこの子と犬を比べるのよ!」ってよく突っ込まれたが、ハッキリ言うと生後3ヶ月くらいの赤ちゃんよりは、3歳の犬の方がはるかに賢いぞ?
 そうそう、犬で思い出したが、こないだ偶然テレビでペットの番組を見てたんだけど、仔犬の育て方のアドバイスをやってたんだな。「人に噛みつく時は…」「いたずらした時には…」「庭に穴を掘る時は…」「餌の与え方は…」。はっ、これやってる事がウチの小坊主と一緒じゃねーか!という事で、やっぱり赤ちゃんのライバルは犬に決定。
 と言っても恵蘭はお父さんがズッコケたらゲラゲラ笑うが、ご主人様がコケた所を見て、一瞬ニヤリとする犬はチキチキマシーン猛レースのケンケン*以外見た事がない。やっぱちょっと赤ちゃんがリードなのかな。

恵蘭、早く犬を超えられる様にがんばってくれ。お父さんは応援してるぞ!!

*ちなみにコレ、英語だとWacky RacesのMuttlyじゃなかったかな?多分。



★日本の古い習慣によると、一歳の誕生日には一升のお餅を風呂敷に入れて、それを子供に背負わせて歩かせたそうです。他にも年齢によって色々な伝統的なお祝い事があるから、調べてみるのもいいですね。日本を離れていても伝統的な行事は忘れないようにしたいものです。




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