我が家も国際結婚のカップルとしては御多分に漏れず「日本語と英語、どっちの言葉で話をしてるの?」としょっちゅう聞かれるが、子供が生まれてからは更にこの質問の回数が多くなったな。ちなみにウチの小坊主に話をする時は、カミさんが英語+日本語、俺が日本語で話をする。カミさんと俺の会話は半々くらいかな〜。という話をすると「まあ、バイリンガルを育てるには最高の環境ね!うらやましいわぁ〜。」とか言われるが、俺がウチの小坊主に日本語で話しかける本当の理由、それは、単に俺様が英語で話すのがめんどくさいからだっ!

 それにな、やっぱり将来は俺が日本語で言う事の細かいニュアンスもバッチリわかって貰わないと困るというのもある。例えば将来、仮に子供が小学生になった時「お父さん、どうしてまだご飯食べてないのに他の人の家では、もう食事はすませましたって言うの?」と聞かれたとしよう。その時に俺が英語で一生懸命説明するよりも「バカモン!武士は食わねど高楊枝じゃ!そんなのがまんしろ!」の一言でわかってくれる方が、やっぱり俺としてはありがたい。でも逆に子供が小学生くらいなのに難しい事言われたら、それはそれで複雑だけどな。「悪い事したら、ちゃんとあやまりなさい!」「その件に関しましては、誠に遺憾に思います。」な、嫌だろ?ごめんなさいって言え!(笑)

 さて、実はこの間、恵蘭(けいらん)が始めて喃語(なんご。バブバブーとか)ではない、ちゃんとした言葉を話したのだ。ウチの小坊主の記念すべき初の一言目、窓から外に向かって手を差し伸べてこう言った。
 「ダック。」
 か、鴨...。いや、最近庭に鴨が来るんだよ。面白いから餌付けしてたら居座る様になっちゃって...。いや、いいんだけどさ。でも、やっぱりちょっと落ち込むだろ〜?「なんでママとかじゃないんだよ、俺たちゃ、鴨に負けたのかよ?」とかカミさんと文句言ってたら、二言目が「Mum」(お母さん)。  さあ、次はいよいよ俺の番、と思ってふと気がついた。俺はずーっと「はい、これはお父さん、これはお母さん」と教えてきたのだ。確かに「ダッダッダッ」という音は良く発しているので、「Dad」(お父さん)はすぐにでも言えるだろう。しかし、この圧倒的に英語が多い環境では、「Dad」に比べて「おとうさん」はどう考えても不利だし、難しすぎ。赤ちゃんにとっては至難の技だ。

 そんなある日、車で外出した時の事。この日、恵蘭はお昼寝ばっちりで絶好調。俺はちょっと酒が入っていたのでカミさんに運転してもらって、俺は助手席で後ろを向いて小坊主と遊んでいた。
 「ほーら、ドライブ楽しいねえ、今前に座ってるのはおとうさんだよー。」
 「うきゃきゃきゃきゃ!!!」
 「ほらほら、とうさん、とうさんだよー。」
 そして俺が恵蘭から目を離して前を向いた瞬間。
 「...たーはん。」

 一瞬、沈黙する俺とカミさん。「...え?い、今...聞いた?」「聞いたよ聞いたよ!たーはん、って!これ、とーさんだよ!」「うぉおおおおおおおおおおおっ!」 いや、ホントにうれしかった。正直に言ってしまうと、あまりの嬉しさに笑いながら「そうだぞ!とーさんだぞ、とーさんだぞぉぉ!」と叫びながら車の中で男泣きをしてしまったくらいだ(本当は俺様としてはこんな事はバラしたくないんだが、これくらい言わんと、あの時の嬉しさはちょっと伝わらないからな)。 そしてこの瞬間に、俺は本当にお父さんになったのだ。やっと分った。誰かがお父さんと呼んでくれるからこそ父親なのだ。ダディーでも、パパでもない。俺は全力で「おとーさん」なのだ。おとーさん万歳っ!

 恵蘭、現在11ヶ月。いよいよ1歳の誕生日までカウントダウンだ。



★個人差はありますが、6ヶ月過ぎるとそろそろ歯が生え始める頃。歯茎が痛くなったりムズムズしたりし始めるので、赤ちゃんもイキナリ機嫌が悪くなってむずがったり、急に原因不明の夜泣きをする様になったりします。抱っこでもしてあげてればいいんですが、大変な時は歯茎に塗るタイプの歯痛止めや、神経の高ぶりを抑えたりするシロップなど便利な薬もいっぱいあるので、薬局なんかで相談してみるのも良いと思います。また、普段ムズムズする時に何か噛みたがるので、赤ちゃん用のラスクなどもあったら良いですよね。逆にビスケットやせんべいなどは大きく割れてしまい、赤ちゃんが間違って喉に詰まらせる事もあるので注意!




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