日本語医療センター

パースエクスプレス Vol.194 2014年3月号 掲載


当地オーストラリアにて、一般読者からの医療についての質問に専門家がお答えするこのコーナー。第23回目は、「子どもの日焼け止め」についてです。


子どもの日焼け止めについて
L穂さん(41)主婦

そうなんです。小さい方の子どもにアトピーがあり、ひどくなると困るので、何とかしないとと思っているんですが…。

 南極オゾンホールの影響で、日本の数倍の紫外線被害が懸念されているオーストラリア。この国では、皮膚がんの発生が世界一と言われています。年間で紫外線が一番強い時期は11月から2月にかけてで、午前10時から午後3時はそのピークに達します。曇っていてもその紫外線の強さは相当なものなので、注意が必要です。

 以下は、子どもたちの日焼け対策として、守るべきポイントです。

  • 紫外線が強い午前10時から午後3時の間は、日陰で遊ばせる。
  • 長袖のシャツやズボンなどで、なるべく肌に直接日が当たらないようにする。
  • 帽子はつばの広いもの、耳と首が隠れるタイプを使用する。
  • サングラスをかけさせる(目の表面も日焼けします)。
  • 肌が露出しているところは、くまなく日焼け止めを塗る。
  • 日焼け止めは、屋外に出る15~30分前に塗って準備をしておく。

 日焼け止めは“BROAD SPECTUM”と表記されているものを使って下さい。これは、UVAとUVBの両方をカバーするという意味です。 さらにSPF(UVB防止効果)は30以上のものを選び、子ども用(For Babies or Toddlers)あるいは敏感肌用(Sensitive Skin)といった違いからも選択することができます。

 特にアトピーがある子どもの場合、“LOW IRRITANT”“HYPO ALLERGENIC”など、低刺激性と書かれているものから選びましょう。パースのある皮膚科専門医からの話では、残念ながらブランドにより微妙な成分の違いがあるため、低刺激性のものと書かれていても人によって合うもの合わないものがあり、特にこれがいいと指定できるものはありません。低刺激性のものから選び、合わなければ別のブランドのものを試していくしかない、ということでした。

 最も大切なことは、曇っている日でも必ず日焼け止めを塗布することです。また、プールや海に入った後はウォータープルーフと明記されていても約2時間ごと、水に入らずに長時間屋外で過ごす場合でもやはり2~3時間おきに、日焼け止めを塗り直すことをお勧めします。

回答者:日本語医療センター
マネージャー 千綿 真美さん

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